/ Analysis2026年6月26日10

Bitcoin Power Law縦軸も横軸も対数。2010年からのBTC/USDを、上下タッチラインの傾きで読む

Bitcoinの超長期チャートを、横軸=Genesisからの日数、縦軸=BTC/USDの両対数で描く。Power Lawは『当たる魔法』ではないが、2010年以降の価格帯を読むには強力な地図になる。本記事ではCoin MetricsのBTC価格履歴を月次化し、主要な高値・安値に接する滑らかな成熟カーブチャネルと、純粋なPower Lawの直線タッチラインを切り替え可能にした。上下それぞれの傾きnとカーブ度を動かし、2030/2035/2040のレンジがどう変わるかを即座に確認できる。

Bitcoin Power Law — 縦軸も横軸も対数。2010年からのBTC/USDを、上下タッチラインの傾きで読む
/ BTC/USD · log-log power law channel
§ 00

まず、触れるチャート

下のチャートは静止画ではない。横軸はBitcoin Genesisからの経過日数、縦軸はBTC/USD。 両方を対数にして、2010年以降の価格をPower Lawとして描いている。

緑が下限、赤が上限、金がその真ん中を走る中心線。 初期表示は、主要な月次高値・安値に接する滑らかな曲線チャネル。 「Straight law」に切り替えると、純粋なPower Lawとしての直線タッチラインも確認できる。

下限・上限の傾き n はそれぞれスライダーで動かせる。曲線モードでは未来側の伸び方に効き、 直線モードでは全期間の安値・高値に接する切片を自動で取り直す。

/ Bitcoin Power Law · Log-Log
横軸=Genesisからの日数、縦軸=BTC/USD、両方対数
mode=curved envelope / fit n=5.575 / R2=0.962
$0.100$1.00$10.00$100$1,000$10,000$100,000$1.0M20112013201720212025203020352040lower curve n=5.70upper curve n=5.70center curve bend=100%latest 2026-06 / $59,870
/ Channel mode
/ Curve bend
高いほど弧が強くなり、未来側は傾きが寝る成熟カーブで横へ流れる。
/ Lower curve
接点: 2026.06 / $59,722
/ Upper curve
接点: 2025.10 / $124,824
/ Projection table
Year
Lower
Center
Upper
2030
$147,479
$177,895
$214,583
2035
$304,162
$329,908
$357,833
2040
$480,416
$511,795
$545,224
Data: Coin Metrics community BTC PriceUSD daily data, monthly aggregated. Latest partial month is supplemented with Yahoo Finance BTC-USD. This is a descriptive model, not a price target.
§ 01

Power Lawの読み方

Power Lawは、価格を Price = A × days^n と見るモデルだ。普通のチャートでは曲線に見えるが、縦軸も横軸も対数にすると直線になる。 この直線の傾きが n である。

  • 緑の線: Curveでは主要ボトムに接する滑らかな下限カーブ、Straightでは指定した傾きで安値に接する下限ライン。
  • 赤の線: Curveでは主要トップに接する滑らかな上限カーブ、Straightでは指定した傾きで高値に接する上限ライン。
  • 金の線: Curveでは上下の真ん中を走る中心カーブ、Straightでは月次終値をlog-logで線形回帰した中心線。
BitcoinのPower Lawは価格予言ではない。 だが、10年以上のバブルと崩壊を「一本の傾き」として圧縮するには、かなり強い地図になる。
§ 02

なぜ曲線と直線を分けるのか

純粋なPower Lawは、両対数では直線になる。 だから直線モードは「単一の傾きnでBitcoinを見る」ための基準線だ。 一方で、相場の過熱と冷え込みは時間とともに波打つ。 曲線モードは、その波を大きな弧として見るための表示である。

回帰線だけを見ると、BTCはきれいに見えすぎる。 実際の投資で重要なのは中心ではなく、どこまで過熱し、どこまで冷えるかだ。そこで、上限と下限を「直線タッチライン」と「滑らかな曲線チャネル」の両方で見られるようにした。

操作の意味
傾きnを上げると、未来側のラインは急になる。 傾きnを下げると、未来側のレンジは寝る。 Curveでは、足元以降の傾きが徐々に寝る成熟投影にしている。 カーブ度を上げると弧が強くなり、未来側はより横へ流れる。 つまりこのチャートは「Bitcoinの採用曲線がまだ急なのか、成熟して寝てきているのか」と、 「未来へどれくらいスーッと曲げるか」を触るためのもの。
§ 03

限界

Power Lawは物理法則ではない。 2026年の研究でも、Bitcoin価格の時間Power Lawは長期予測では強い一方、 時点の取り方やモデル比較では弱さもあると指摘されている。 だから、チャートの2030/2035/2040レンジは「予想価格」ではなく、過去の形が続いた場合の座標として見る。